空間を光で描く未来の3Dディスプレイ 東大が開発したLED光源

リオオリンピック閉会式で世界中から賞賛を浴びたARアニメーションやダイナミックVR。
それら技術の発展や、空間演出の進化は目ざましいものがありますが、先日、東京大学が発表した研究結果が、空間演出の未来においてさらなる期待を呼んでいます。

世界初のLED

日本時間1月9日(火)(米国東部標準時:1月8日(月))、論文誌Proceedings of the ACM on Interactive, Mobile, Wearable and Ubiquitous Technologies (IMWUT)にて、東京大学の高宮真准教授、川原圭博准教授、星貴之客員研究員と慶應義塾大学の筧康明准教授らにより、「Luciola(ルシオラ)」という、極小のLED光源に関する論文が発表されました。 このLED光源の名前は、ゲンジボタルの学名より名付けられていますが、その名のとおり、無線給電により空中で点灯し、まるでホタルのように宙を舞う特徴を持っています。

この浮遊と移動を可能にしているのは、超音波集束ビームです。
40キロヘルツの超音波スピーカーを並べた超音波アレーを設置し、電気信号の位相を制御してこのスピーカーを駆動することで、超音波集束ビームの焦点を操作しています。
小型電子回路内蔵発光体を空中移動させる技術は、世界初の成果として注目されているのです。

3D表示可能な光

このLED光源には、これまでの空間ディスプレイと異なる、画期的な点があります。
それは、立体的に文字や図形を表示できるという点です。
同研究では、空中移動と無線給電をオンオフするタイミングを合わせて制御することにより、任意の空間位置でLED を点灯・消灯し、3次元空間内に文字や図形を表示することを実現しています。

無線給電と専用IC制作による軽量化

これらのことを達成するためには、電源を伴う発光体の小型・軽量化が必須であり、課題で、もありました。
同研究で新規に、全ての電源回路を集約させた1ミリメートル四方のIC チップを作成することで、無線給電が可能になりました。
直径4ミリメートルの半球形状で重さ16ミリグラムの発光体の作製に成功したのです。

空間ディスプレイの未来形

空間ディスプレイの未来形

発光物体の個数を増やし、発光画素の多点化を進めることによって、空間ディスプレイの表現力をより高めていくことが今後の予定になっています。
またさらに、空中移動する小型電子物体に対してセンサー、アクチュエーター、無線通信機能などの働きを追加することにより、空中移動可能な小型のセンサーノードとしてIoT 機器の発展にも貢献をしていくと発表しています。

東京大学が開発した、ルシオラという新しいLED光源。今後のLEDディスプレイを劇的に変化させる開発であるといえるでしょう。
同研究の今後の発展に期待するとともに、広告や宣伝などのアテンションゲッターとして利用していきたいものです。

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