「有楽町マルイ」にて、IoTとAIを活用してトイレの混雑を回避する実証実験がスタートしました。
最新の技術を掛け合わせ、トイレや授乳室の空き状況をデジタルサイネージにリアルタイムで配信するものです。
ここでは、実験の概要とサイネージに使用される最新の技術をご紹介します。
トイレの混雑による利用客のストレスを解消するだけではない、施設全体の収益アップにつながる秘策とは、どのようなものなのでしょうか。
サイネージを活用した新たな試みの概要
この実験は、株式会社丸井グループ・旭硝子株式会社・株式会社バカンの3社共同で行われています。
施設のトイレや授乳室の混雑は、利用客の大きなストレスとなります。
特に、小さな子供どもを連れながら空きトイレを探してフロアを行き来するのは、ショッピングを楽しみに来ている家族客にとって、多くの時間と労力を費やすことになります。
このストレスを解消すべく、施設の中で最も混雑する2Fの女性トイレ内に、各フロアのトイレ・授乳室の空き状況を反映させるサイネージを設置しました。
これにより利用客は、わざわざ各フロアに足を運ぶことなく、一目で空きトイレを確認することができます。
また、混雑のない時間帯には広告配信に切り替えることで、施設全体の収益アップおよび新規顧客の拡大が期待できるのです。
トイレの混雑解消を実現させる最新の技術とは?
実験には、株式会社バカン(以下バカン)が開発したIoTとAIを掛け合わせた技術が使用されています。
トイレの個室に取り付けられたセンサーが使用状況を感知し、その情報をすぐさまサイネージへ配信します。
トイレが混んでいないとAIが判断すると、自動的に広告配信へと切り替わります。
これは、混雑状況に合わせてサイネージの配信内容を最適なものにするという、バカン独自の特許技術である「VDO(Vacant-drivenDisplayOptimization)」を活用しています。
また、サイネージには旭硝子株式会社製の「infoverre」が採用されています。
ガラス一体型で、設置台が不要なためトイレなどの狭い空間にもスマートに設置できます。
さらに、ガラス面に直接液晶を張り付けることでクリアな映像を表示することが可能です。
技術を駆使し、サービス向上と収益アップを実現
最新技術を掛け合わせることで、利用客へのサービスを高めると同時に、施設の収益アップにもつながる試みをご紹介しました。
トイレの混雑は、利用客のストレスになるばかりではなく、買い物にあてる時間のロスにもなります。
その問題を解消し、さらに広告配信で利用客の購買意欲にアプローチすることが、この実証実験の最大の狙いと考えられます。
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