成田空港ターミナルの時刻表

2018年1月15日から2月26日まで、成田国際空港で、自律走行サイネージロボット「Signage HOSPI(サイネージ ホスピー)」の実証実験が行われました。
「Signage HOSPI」はパナソニック株式会社が開発した、胴体部分3面ディスプレイを搭載した自律走行サイネージロボット。
周囲のものを察知して、自律的に減速、停止、回避を行います。
ここでは、そんな「Signage HOSPI」の概要をご紹介します。

もともとは病院向けのロボットだった

「Signage HOSPI」の原型である「HOSPI(ホスピー)」はもともと、病院向けに開発された搬送ロボットでした。 病院内で薬品などを搬送するロボットとして世界中の病院で活用されています。

「HOSPI」は地図情報を記憶し、その情報に基づいて自律走行ができます。
人や物を検知して減速、停止、回避なども可能です。
従来の搬送設備のように壁や天井にガイドテープを設置する必要がなく、また本体内に物を格納できることから、より手軽で安全に薬剤などを運ぶことができるようになりました。

成田空港でも、「HOSPI」による空港内のラウンジの食事後の下げ膳、ホテルロビーでのドリンクサービスなどの実証実験が行われています。
そのHOSPIの機能をそのまま継承し、胴体部分に3面ディスプレイを追加搭載したものが、今回実証実験が行われた「Signage HOSPI」です。
今回の実証実験では、ディスプレイに機内持ち込み制限品情報などを表示し、成田空港内の定められたエリアを自律走行しました。

「Signage HOSPI」の特徴

成田空港ターミナルで記念撮影する夫婦

「Signage HOSPI」の特徴は、自律走行、胴体部分の3面ディスプレイだけではありません。
HOSPIが持っていた機能をそのまま継承しているため、自律走行はもちろん、周囲の状況を把握し、状況に合わせて減速、停止、回避を行います。
物を本体内に格納することも可能で、自動で安全に物品を搬送することが可能です。

自律走行することから、固定型のデジタルサイネージを設置するのが難しい場所でも、デジタルサイネージを用いた情報発信ができ、広告媒体としても活躍できます。
また、固定型のデジタルサイネージの利用者の視線量を定量的に評価し、サイネージの注目度合いを比較することも可能です。

空港のような多くの人が集まる場所で、より効率的に情報発信ができ、また広告媒体としても利用することができる「Signage HOSPI」。
実用化されることで、世界と日本をつなぐ空港で外国人観光客を出迎える日本独自の存在になってくれるはずです。
今後も「Signage HOSPI」の動向に注目していきましょう。

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