現在AIがさまざまな業界で活用され始めていますが、飲食店経営にもAIを生かせないかと考えている方は多いのではないでしょうか。
実は、成田空港の飲食店でAIを活用した面白い取り組みが行われました。
ここでは、AIが飲食店にどのように活用されるのかについてご紹介します。
AIを活用した取り組みの概要
NTT東日本とバカンが2018年2月19日~2018年3月22日の期間に実施した実験で、成田国際空港内の飲食店の混雑状況をデジタルサイネージやスマートフォンに表示するというものです。
実験の効果測定ののち、AIを活用して混雑状況をリアルタイムで共有していくサービスを実際にビジネス化していくことが検討される予定です。
AIが画像から混雑状況を把握
今回の取り組みには画像解析の技術が用いられました。
まず、フードコート等にカメラやセンサーを設置し、画像データを取得します。
そのデータをAIによって解析し、混雑情報を割り出すのです。そして、混雑状況はデジタルサイネージやスマートフォン上にリアルタイムで表示されます。
混雑状況を「空」「残席わずか」「満」の三段階で示すことで、利用者が店舗を選別する際に大いに貢献することが可能です。
取り組みが利用客や飲食店にとってどう役立つのか
成田空港の飲食店を利用するお客は、フライトの時間を気にしながら食事をしなければならない場合が多いと考えられ、待たずに食事をとれることが重要になります。
また、空港のターミナル間の距離は離れているため、「居場所を求めて遠くのフードコートをわざわざ訪問したが結局大混雑していて席が確保できなかった」ということでは利用客が無駄足を踏むことになってしまいます。今回の取り組みを推し進めることにより、利用客が混雑状況をリアルタイムでチェックできるようになれば、現在地あるいは目的地の近くの空いている飲食店を簡単に探すことができ、利便性が向上するでしょう。飲食店側もアイドルタイムに空席をアピールすることができるため、空席率の低減に役立てることができると考えられます。
今回の実験はAI活用により飲食店の混雑状況を共有することが可能だと示すものでした。
詳しい効果については今後の効果分析発表などを注視していく必要がありますが、飲食店にとってのAI活用の途が示されたといえます。
稼働率の向上はすべての飲食店が悩む問題だといえますが、今回の取り組みを発展させることが有効な解決策になりうるといえます。
飲食店経営に携わっている方は、今後AI関連の情報にもアンテナを張り、経営に役立てていくことが大切です。
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